一覧

  • 薬膳とは
  • 薬膳キャンパスの活動
  • 講座情報
  • イベント情報
  • メディア情報 活動実績
  • お知らせ コラム

HOME > お知らせ・コラム一覧 > 【薬膳コラム】鰹 かつお

お知らせ・コラム

<薬膳コラム>

2020年5月15日(金)

【薬膳コラム】鰹 かつお

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師の伊東千鶴子です。


 「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」(山口素堂)

新緑の美しい季節となりました。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、
生活に多くの支障をきたしながら新年度が始まってひと月が過ぎ、
連休が明けて、お疲れの方もいらっしゃるかと思います。

なんとなく体調が悪い、やる気が出ない、眠れない、
食欲がないなどといった五月病といわれる症状が
現れる方もおありでしょう。



鰹(かつお)は温帯や熱帯海域に生息する回遊魚で、
日本近海では春の黒潮の上昇とともに北上し、
関東までやってきます。秋には三陸沖までたどり着き、
水温の低下に伴って南下し、日本から離れます。


秋の鰹は戻り鰹とも呼ばれ、脂がのっています。
そして春から夏に向かうこの時季も鰹の旬にあたります。
冒頭の俳句が詠まれた江戸時代、
ちょうど青葉の生い茂る頃に相模湾辺りで獲れる
鰹が好まれたと伝え聞いています。
今は土佐のたたきが有名ですよね。



鰹は気と血を補い、胃の働きを正常にし、
精を補い生命根源の力を立て直すという薬膳の効能があり、
体力が低下した時、ストレスや過労などによりひどく衰弱した時、
不眠、胃のつかえなどがある時によいとされます。
たんぱく質や鉄分、ビタミンE、B12などのミネラル、ビタミンも豊富です。


 気持ちが沈みがちになりそうでも、
自然に触れて季節の移り変わりを感じ、旬の食べ物を味わい、
大いに楽しみましょう。

そして元気になりたい方は鰹を召し上がってはいかがでしょう。
薬膳はあなたと家族、そして大切に思う方々を健やかにする養生法です。



2020年5月15日

薬剤師、国際中医師、国際中医薬膳師、
紡ぐしあわせ薬膳協会認定講師 伊東千鶴子